寺院及び僧侶紹介

月輪寺(がちりんじ)の「月輪」とは?

雨寶山月輪寺は,大阪府堺市にある高野山真言宗の寺院です。
当寺は,行基菩薩が月輪を礼拝するお堂を造ったことが起源とされています。(月輪寺縁起 参照

寺名にもなっている「月輪(がちりん)」とは「満月」のことです。

金剛界曼荼羅でも,仏さまの背景に,白い満月が描かれているように,月と密教は,切っても切り離せない関係にあります。月は,その形が円満で欠けることなく,その白い光が清浄で清涼なことから,密教では智徳円満,仏心,菩提心などの象徴とされてきました。

また,仏教では,人間の苦しみの根源は,貪瞋痴の三毒であるとされています。貪(とん)は必要以上にむさぼり欲しがる心,瞋(じん)は怒りの心,痴(ち)は物事の真理を理解できない心を指します。月輪のもつ清浄,清涼,光明という三徳は,こういった三毒を洗除する働きがあるとされています。

山号 雨寶山(うほうざん)
宗旨宗派 真言宗(高野山真言宗)
本尊 金剛界大日如来
開基 伝・行基菩薩
霊場 和泉霊場第十四番札所
所在地
電話(FAX)
〒599-8242
大阪府堺市中区陶器北768番地
072-235-1919

僧侶紹介

樫本智照

樫本智照(かしもとちしょう)
月輪寺名誉住職
高野山大学大学院修士課程修了/璞社常任理事/日中友好自詠詩書交流展常任運営委員/元大阪府立大学非常勤講師
檀務の傍ら,月輪寺窯を開窯し,書を小坂奇石先生に,漢詩を進藤虚籟先生に,北派中国画を閻勝利先生に師事。書道家,陶芸家,画家として三越大阪店,大丸心斎橋店などで六度個展をひらく。
著書に『弘法大師の書道』(密教文化研究所),『風花雪月(画,書)』(法蔵館)がある。

樫本叡学

樫本叡学(かしもとえいがく)
月輪寺住職
大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程(臨床心理学)修了/元家庭裁判所調査官/
大学在学中に発達障害の子どもに対する療育に取り組む他,大阪大学医学部附属病院の特任研究員(高次脳機能)として勤務。大学院卒業後,家庭裁判所調査官として裁判所勤務を経て,平成27年4月当寺の副住職,令和2年4月住職就任。