あなたにとっての「平成」(12月31日)

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「平成は、どのような時代でしたか?」

このように問われると、皆さんは、どのように答えますか?


ニュースをつけると、例年の年末とは異なり、「一年」ではなく、「平成」を振り返る番組が数多く放送されています。

今年は、特に災害が多い一年でしたが、平成に生きた私たちは、東日本大震災(平成23年)も、阪神淡路大震災(平成7年)も、その他数々の大災害を経験しました。

経済に目を向けると、バブル絶頂(平成元年)の熱狂が覚め、バブルの崩壊(平成3年)や、リーマン・ショック(平成20年)を経て、アベノミクスの最中にあります。

事件に目を向けると、リクルート事件(平成元年)、地下鉄サリン事件(平成7年)、アメリカ同時多発テロ(平成13年)、ライブドア事件(平成18年)など、数々の耳目を集める事件やテロがありました。

生活分野に目を向けると、子どもはスーパーファミコン発売(平成2年)に熱狂し、女子高生は皆、ルーズソックス(平成5年)を履き、プレステ(平成6年)によって大人もゲームにハマり、iPhone(平成19年)が生活を変えました。

ここには書ききれないほど、確かに平成の30年間は、さまざまな出来事がありました。


しかし、どれだけ激動の平成の30年間だったとしても、大事なのは、「あなた」の中にある30年です。

私も、東日本大震災を関東で経験していなければ、今、ここで、こうやって年内最後のブログ記事を書くこともなかったかもしれません。

あなたが経験してきた30年間は、あなたにしか語れません。


あなたにとって、平成とは、どのような時代でしたか?


来年は、改元があります。
古くから、人々は、改元に願いを託してきました。

平成という30年間が、よい時代だったと感じる人にとっても、苦しい時代だったと感じる人にとっても、新しい時代が穏やかでよい年になりますように。


副住職 樫本叡学