今年(令和3年)は、一週間ほど早めに咲き始めた彼岸花。
例年だと10月初頭まで咲き続けますが、今年は、もう見納めです。
彼岸花は群生するので、写真は、咲き始めから花期前半に撮るのが定石です。
群生した彼岸花が、一斉に開花した様は、なんとも見事です。
花期後半になってくると、下の写真(右側の花)のように、花は色あせ、天に向かって伸びていた雌蕊と雄蕊がしなしなと下に垂れ下がってしまいます。
花期後半は、色あせた彼岸花がどうしても画角に入ってしまうので、群生した彼岸花を撮りたい人にとっては、思うような写真が撮れない時期です。
お寺では、掃除のたびに萎れたものから順に切っていきます。
そのため、花期の最後には、一番遅咲きだった花が残ります。
この時期は、群生した彼岸花は撮れませんが、一本の彼岸花をよく観察できます。
彼岸花は好き嫌いが分かれる花ですが、立体的な花なので、独特な魅力があります。
小さな芽が出始めている花期前半は、あおり視点の写真は撮りにくいですが、この時期は、空を背景に彼岸花が撮りやすくなります。
彼岸花が大好きなアゲハチョウも、逃げてもすぐに同じ花に戻ってくるので、ズームレンズがなくても撮りやすくなります。
あと一週間もすると、彼岸花の葉が出てきます。
今年も、ありがたいことに、多くの方々が、彼岸花を見に来て下さいました。
いろいろな方々と御縁を繋いでくれた彼岸花、今年もありがとう。
住職 樫本叡学
雨寶山月輪寺は,堺市にある、行基菩薩が開基したとされる高野山真言宗の寺院です。